電信八号 - インターネットメーラー Copyright (C) 1995-1999 ISHIOKA, Takamitsu Copyright (C) 1999-2021 Den8club (Denpachi Club); KAWASE, Yutaka All Rights Reserved ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 電信八号の原作者、石岡隆光さんが提示された条件(OpenCond.txt)に基づく表示 現在、電信八号のソースコード・ドキュメントの改変権および再配布の決定権は、 「電八倶楽部」が持っています。 原作者の石岡隆光さんは、電信八号の著作権を保持しています。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 日付 16bit 32bit 1995/07/14 Version 1.0B1 1995/07/21 Version 1.0B2 1995/07/30 Version 1.0B3 1995/08/19 Version 1.0B4 1995/09/01 Version 1.0 1995/09/09 Version 1.1 1995/09/14 Version 1.2 1995/09/14 Version 1.21 1995/09/21 Version 1.3 1995/09/22 Version 1.31 1995/09/23 Version 1.32 1995/09/24 Version 1.4 1995/10/27 Version 1.5 1995/12/11 Version 1.6 1995/01/13 Version 1.7 1995/05/10 Version 1.8 Version 321.0 1996/06/12 Version 321.1b1 1996/07/01 Version 321.1b2 1996/07/22 Version 321.1b3 1996/08/18 Version 321.1b4 1996/09/03 Version 321.1b5 1996/10/15 Version 321.1b6 1997/08/10 Version 321.1b7 1997/11/03 Version 321.2b1 1998/02/14 Version 321.2b2 1998/04/12 Version 321.2b3 1998/04/22 Version 321.2b4 1998/05/03 Version 321.2b5 1999/07/13 Version 321.2b6 1999/08/28 Version 321.2b6 日本語版 開発版 2000/03/15 Version 321.2b6-stable 日本語版 開発版 2000/03/31 Version 321.2b6-stable 日本語版 公開版 2000/04/16 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2000/11/01 Version 32.1.3.1 2001/12/12 Version 32.1.3.1; sp2 (stable patched 2) 2003/07/26 Version 32.1.4.1 2003/09/02 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2003/09/25 Version 32.1.4.3 2003/10/10 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2004/06/03 Version 32.1.4.5 2004/11/22 Version 32.1.5.1 2004/11/26 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2005/04/01 Version 32.1.5.3 2005/04/05 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2007/06/06 Version 32.1.6.1 2007/06/17 同上(株)ベクター Vector にライブラリ登録 2008/10/20 Version 32.1.6.3 2009/07/27 Version 32.1.6.5 2011/05/05 Version 32.1.7.1 2014/06/21 Version 32.1.7.3 2021/10/10 Version 32.1.7.5 尚、このパッケージの実行ファイルのバージョンは Denshin8.exe V32.1.7.5 (build092相当) Alias.exe V32.1.7.1 (build017相当) です。 ライセンスはLicense.txt及びThanks.txtに従ってください。 ■■はじめに 「電信八号(略してデンパチ)」は Windows 10/8/7/Vista/XP/2000/NT/ME/98/95/3.1 で インターネットのメールを発信・受信・管理するソフトです。 (この ReadMe.txt が含まれていたアーカイブは、 Windows 10/8/7/Vista/XP/2000/NT/ME/98/95 用のx86 32bitプログラムです。 64bit(x64)版Windows でも稼働実績があります。 また、Windows 3.1 用 16bitプログラムは、別のファイルです。) 送信には SMTP、受信には POP3 を使い、SMTP_AUTH、MSA(submission port)、 POP before SMTP、APOP、及び OpenSSL を使用してSMTPS、POP3Sに対応しています。 (但し、SMTPS、POP3S対応はWindows7以降のみ) 1995年7月の公開以来、数多くのプロバイダ、および学校、企業などのLAN環境下 で、稼働実績ができています。 もともとは「Windows の日本語対応メーラーに、ダイアルアップ環境での使い 勝手のよいものがない」との動機で作られたものでした。たぶん、原作者のおっ しゃるとおり「電話線しか使えない環境下で開発された最初のメーラー」でしょ う。その後、ダイアルアップ環境対応のソフトも数多く出て、この特色そのもの は薄れていますが、それでも使い続ける人の多くいるメーラーです。 ■■ライセンス フリーウェアです。 Den8_32.1.7.5_All.lzh (以下、当パッケージ)については以下の条件で再配布が 許可されます。 個人的なコピーは自由です。ただし、コピーは入手したアーカイブファイルその ままをコピーしてください。たとえば Denshin8.exe だけというような、バラの コピーはダメです。 bbs, ftp, CD-ROM などにより、不特定多数に配布しようとする場合、および、 対価を取って配布しようとする場合は、必ず事前に作者にメールで許可を求めて 下さい。 対価を取らない場合は、連絡があれば原則として許可します。 対価を取る場合でも、その対価が配布の実費程度のものであれば、原則として許 可します。 電信八号の詳しいライセンスと権利関係については付属の License.txt と OpenCond.txt、及びその解釈は Thanks.txt を参照してください。 当パッケージには 他者が権利を保有するファイルが含まれており、それらのフ ァイルの各権利者の定める使用許諾に従って再配布しています。 パッケージに含まれるファイルについて詳しくは Files.txt を参照して下さい。 ※オプショナルパッケージは廃止しました。 EBCDIC, EBCDIK 漢字コードサポートの必要な方は、別途 SNANLS.DLL, TRNSDT.DLL, TRNSDTJ.DLL ファイルを入手して下さい。 例えば、V32.1.6.5 以前のオプショナルパッケージ(ファイル名に_Optが付いたファ イル)に含まれています。 ■■お約束の表示 電信八号は、従来どおりフリーウェアで、電八倶楽部は、法的な意味でその正常 な動作を保証しません。ユーザが被るかもしれない損害を、法的な意味も含めて 電八倶楽部は補償しません。 Denshin8go *is* a freeware as before, and Den8club is not legally respon- sible for its abnormal action. DEN8CLUB MAKES NO WARRANTIES TO USERS, EXPRESS OR IMPLIED, AS TO THE PERFORMANCE OF THE SOFTWARE (INCLUDING WITHOUT LIMITATION ANY VERSION) ITS MERCHANTABILITY, OR ITS FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. ■■インストールについて ■初めてのインストールのしかた たとえば、D:\Den8 というようなディレクトリ(フォルダ)を作り、そこにアーカ イブファイルの中身を展開してください。 ※重要 \Program Files および \Program Files(x86)以下(例えば C:\Program Files\den8) へインストールしてはいけません。 どうしても行いたい場合は、電信八号の動作を良く理解してから行って下さい。 これでインストールは終わりです。 あとは、Denshin8.exe を実行するだけです。 ■アップデートのしかた 既存の電信八号のディレクトリに、アーカイブファイルの中身を展開してくださ い。この時点では既存の設定は上書きされません。PkZip.pif の設定を変更して いる人は、上書きしないように気をつけてください。 下記の「MIME 対応」の項や、ヘルプの記述を参考に、Denshin8.ini を適宜書き 換えてください。テンプレート関連ファイルのデフォルトも変更されていますの で、頭に _ (アンダーバー)のついた雛型ファイルを参考に書き換えてください。 Windows のシステムディレクトリに無理に MFC42.DLL や MSVCRT.DLL をコピー する必要はありません。Denshin8.exe と同じところにあれば十分です。 ・V321.1b3 以前からお使いの方へ:  321.1b4以降のエイリアスデータは、完全互換ではありません。  これに起因するエラーについては、同梱の Alias.txt に書かれています。 ・V32.1.5.3 以前からお使いの方へ。  受信済UIDリストファイル retrid.lst の互換性がありません。このため、  サーバー上にあるメールはUIDLによる判定では全て未受信になります。非消去  モードで使用している方はご注意ください。  サーバー上に大量のメールを置いている方は、以下のようにして再受信を防ぐ  と良いでしょう。  ・UIDL+Message-Idにして、一度受信する。Message-Idで受信済み判定され、   UIDLが再度記録されますので、この後UIDLのみに戻しても受信済みとなります。  または  ・以下のようにretrid.lstのセクション名を手動で変更します。  [POP3サーバ名:ポート番号:POPログイン名]  ※但し、POPサーバ名が127.0.0.1 または localhostの場合、   POP3サーバ名:   は省略されます。 ・V32.1.6.5 以前からお使いの方へ。  メニュー、ダイアログ他に含まれるカタカナ語の表記が全角カナになり、表記に  ついても見直しを行いました。これら変更された文字列を参照している外部ツー  ルが正しく動作しない可能性があります。 ・V32.1.7.3 以前からお使いの方へ。  OpenSSL 1.1のDLLがWindows XP以前では使用できないため、SSL/TLS(POP3S、SMTPS)  対応はWindows7以降に限定されます。  OpenSSLのDLLファイル名も変更されています。以前のものとはプログラム的にも  互換性がありませんので以前のバージョンのDLLでは(たとえリネームしても)  動作しません。 ■ダウングレードの注意点 V32.1.5.1以降、キー(アクセラレータ)設定の保存形式が一部変更されました。 キー設定を変更後にダウングレードする場合には、再度設定をしなおしてください。 V32.1.3.1 以降のアカウント別の設定で、29 bytes 以上の長い実名を設定すると、 V321.2b6-stable 以前ではその Denshin8.ini を読み込んだ時点で異常終了する だけでなく Denshin8.ini そのものの中身が壊れることが分かっています。 万一、ダウングレードする場合には、事前に Denshin8.ini を直接編集してから (RealName= の行を削除してから) Denshin8.exe を起動してください。 「アップデートのしかた」に述べたretrid.lstの非互換性があります。 「アップデートのしかた」に述べたOpenSSLのDDLの非互換性があります。 ■アンインストールのしかた まず、電信八号を終了します。 Denshin8.exe を /uninstall オプションをつけて起動し、レジストリの設定を 削除してから、電信八号のあるディレクトリ(フォルダ)ごと削除してください。 なお、/uninstall オプションは、以前からありましたが、ドキュメントされて いませんでした。MS-DOS プロンプトから起動するのが簡単です。 MS-DOS をご存知ない方は、電信八号のショートカットを作成し、そのプロパテ ィを開いて、リンク先の Denshin8.exe を Denshin8.exe /uninstall と書き換 えて、OK ボタンを押して保存してからダブルクリック(起動)しても同じ効果が 得られます。 ■■主な機能・特徴・使い方 ■処理の状況を細かく表示します 大きなデータを送・受信する場合、数十秒〜数分の間、画面に変化がないという のは不安なものです。 「電信八号」は、転送済みデータの割合を刻々表示するなど、処理の状況を細か く表示し、「フリーズし(固まっ)ちゃったンじゃないか?」という不安をユーザ に抱かせません。 ■受信したいメールの選択・確認 受信を開始する前にどんなサイズのメールがどれだけあるかを表示させることが できます。 「む。これは2〜3分かかりそうだぞ」という心構えが事前にできます。 「今はやめといて、明日、会社で受信しよう」という判断もできます。 メニューの「設定」→「サーバに依存しない設定」でダイアログを出し、「受信」の 「受信前に確認するデータ」で、確認のモードを設定できます。 確認のモードは3種類です。 ・確認なしで受信 確認を求めないモードです。ユーザが受信ボタンを押した時、新着 メールがあればすぐに全部受信します。消去モードと組み合わせる と高速です(「サーバ上のメールの消去」の項参照)。 ・サイズの合計 簡略確認モードです。受信前に新着メールの数と合計サイズを表示 します。全部受信するか、どれも受信しないかの二者択一です。消 去モードと組み合わせると高速です。 ・サイズとヘッダ情報 詳細確認モードです。受信前に新着メール(および必要なら受信済 みメールでサーバに残っているもの)のサイズ、発信者、主題、本 文の一部を表示し、受信したいものを個別に選択することができま す。また、受信*したくない*ものを受信せずにサーバ上で消去し てしまうこともできます。 ■メールの表示・編集に、好きなエディタを使えます メーラーの評価記事を読むと、文句を付けられている点の大半が、実はメーラー の機能ではなく、メール編集のためのエディタ機能だったりします。 「電信八号」では、文書の表示・編集はユーザの好みのエディタで行うことがで きます。テキスト形式で出力することさえ忘れなければワープロでもOKです。 また、編集に使うもの(エディタ)と表示に使うもの(ビューワ)を別個に指定 することができます。同じアプリで別のコマンドラインオプションを指定するこ とも可能です。ビューワを指定しなければ表示にもエディタが使用されます。 ・指定の方法 メニュの「設定」→「サーバに依存しない設定」でダイアログを出し、 「外部プログラム」の「メール編集用プログラム」のところにプログラムのパスを 入れます。 例)メール編集用プログラム: c:\bin\mailpad.exe ※Wz Editor 4.0(以降) をお使いの方は、wzeditor.exe ではなく wz_main.exe を  指定しないと、電八はエディタの終了を検知できません。ご注意ください。 その下にある「タイトル」と「MDI」は、ほとんどの場合気にする必要はありま せん。 「タイトル」は、16bit (Windows 3.1 時代からの)のエディタを使う場合に指 定します。 MDI は、メインウィンドウの中に複数の文書ウィンドウが開くタイプのエディタ を使う場合にチェックします。 ビューワについても指定内容はエディタと同じです。同じプログラムをエディタ とビューワの両方として使う場合は、ビューワの部分は空白にしておいてくださ い。 ■メールの出し方 ●新しいメールを出す手順 ・黄色く光っているメールのアイコンを押すか、標準設定では Ctrl+W を押すか、  またはメニューで[メール]->[新規作成]を選択します。 (送信の手順で新規作成になることもありますが、このとき、  OUT.FLD に選択されたメールがあれば、「選択されたメールを送るか?」とい  う問い合わせがきます。「いいえ」と答えてください。  また、OUT.FLD に未送信メールがあれば、「未送信メールを送るか?」という  問い合わせがきます。「いいえ」と答えてください。) ・アドレス帳が立ち上がります。  ここで宛先をクリックして選択し(しなくてもかまいません)、題名を記入し  (記入しなくてもかまいません)、OKボタンを押します。 ・エディタ(デフォルトはメモ帳)が立ち上がります。  このときデンパチはエディタのウィンドウを検出しようとします。検出に失敗  すると、しばらくしてエラーメッセージが出たり、ツールバーが使用不能状態  から回復しなくなります。こうなるともうまともな動作は望めません。エディ  タの指定が正しいかどうかチェックしてください(前章「メールの表示・編集  に、好きなエディタを使えます」を参照してください)。 ・エディタが立ち上がったら、必要なら To: Cc: などにアドレスを追加します。  アドレスにはアドレス帳に使っている名前(エイリアス)も使えます。  題名はSubject:に記入します。 ・それから、メールの本文を書きます。 ・文書を上書き保存し、エディタを終了させます。  このとき、ユーザが SAVE するファイル名を指定して OUT.FLD などに入れて  やる必要はありません。もし指定しないと入らないようなら、それは前述の通  り、デンパチがエディタのウィンドウの検出に失敗しています。エディタの指  定を見直してください。 ・エディタが終了すると、デンパチがエディタの終了を検知し、今作成したメー  ルをどうするかを問い合わせてきます。選択肢は、  (1)直ちに送信(2)OUT.FLD へいれる(3)添付(4)廃棄  です。  今出したいメールが一通だけであり、添付したいファイルもないときは、その  まま直ちに送信してください。数通まとめて送信したい場合は、OUT.FLD へ入  れて、次のメールの作成にとりかかります。今作成したメールにファイルを添  付したい場合は、添付を選んでください。  いったんOUT.FLD へ入れたあとでも、ファイルを添付することは簡単にできま  す。 ・ファイルの添付  メールの本文を書き終えたときにファイルを添付しなかったとき、もっとファ  イルを添付したい場合は、OUT.FLD へ入れたメールを選択して、「メール」→  「添付」を実行します。  添付したいファイルをドラッグアンドドロップすることも出来ます。 ・送信  ↑ボタンを押すか、Ctrl+S を押すか、またはメニューで「メール」→「送信」  を選択します。「未送信メールを送るか?」の問い合わせに「はい」と答えて  ください。 ●返信を出す手順 最初に返信ボタンを押す。 宛先は自動的に作成される。 以上2点が異なるだけで、あとは、新しいメールを出す手順と同じです。 ●メールを書く上での注意点 ・ヘッダ部(--------までの部分)には空行を入れない。空行を入れた場合、  そこがヘッダと本文の区切りとなります。 ・-------- の行は削除しない。これがないと読み込めないメールになる。 ・メールの本文は、-------- の下に書く ・データの方に改行を入れず、見掛けのみ折り返して見せるエディタ(例:メモ  帳)を使う場合、適宜改行コードを手で入れる。一行の長さが60バイト程度  だと、返信などで引用するにも好都合。 ・半角カタカナは使わない。半角カタカナというのは半角の中黒やカッコなどを  含みます。 ■フォルダ間および別アプリへのドラッグアンドドロップ ・フォルダ間のドラッグアンドドロップ ドラッグアンドドロップによりフォルダ間のメールの移動が可能です。ゴミ缶に ドロップすればメールを削除できます。 ・別のアプリケーションへのドロップ(ドラッグアンドドロップサーバ機能) エディタやワープロなど、別のアプリケーションにメールをドロップすることも できます。 デンパチが自力対応していない BinHex や uuencode 形式でエンコードされたデ ータでも、デコーダーソフトへデンパチからのドラッグアンドドロップすること により、自分の機能と同様の簡単さでデコードできます。 注:インターネットのメールにおけるエンコード方式の標準は、RFC で定められ ている Base64 です。uu は UNIX の世界のローカル規格であり、BinHex は Mac のローカル規格です。エンコード方式が多数存在するのは無駄であり、 事態を混乱させるだけなので、これからは極力 Base64 で行きましょう。特 に uuencode は勝手な非互換のバリエーションが山ほどあり、uuencode で エンコードしたはずなのに uudecode できないというトラブルが後を絶たな いそうです。 ■複数メールの同時オープン(MDIエディタ/ワープロのみ) 複数のメールを選択し、同時に表示することができます。これは、ユーザが 指定したエディタが複数のファイルを同時にオープンできる種類のものであ り、かつ、ドラッグアンドドロップクライアント機能を持っている場合です。 一つのファイルしか開けないエディタの場合は、次々にオープンします。 ■接続中でなくてもメールの読み書きができます 実際のデータの送・受信以外のすべての機能を、オフライン(電話をかけない) で使用できます。 これは、ダイアルアップユーザにとっては必須条件です。 デンパチは、面倒な設定をしなくても、初めからオフラインで使用できるように 設計してあります。 ■複数メールの一括送信 複数のメールを書き溜め、後で一括して送信することができます。 オフ書きできても(=接続しないで書けても)、複数のメールを書きたいとき、 1通書くたびに接続、送信、切断の手順を繰り返すのは面倒だし、電話代も損で す。 ■ Windows のダイヤラーを制御できます メニューの「設定」→「自動ダイヤル」の設定でサーバ(プロバイダ)を選ぶと、 送受信するときに自動的に電話をかけ、通信が終わると自動的に電話を切るよう になります。 ■再送が簡単 一度送ったメールでも、宛て名や本文を変えたりして(変えなくても)何度でも 簡単に送り直すことができます。 OUT.FLD のメッセージを選択して、 ↑ボタンや↑↓ボタンを押します。 ■ MIME 対応 ヘッダ、本体部ともに MIME に対応しています。 ヘッダには漢字が使えます。メールを作成するときは、デンパチはヘッダを Base64 エンコードします。受信したメッセージのヘッダは、Base64 でも quoted printable でもデコード(復元)できます。 また、本体部には画像やプログラムなどのファイルを Base64 エンコードしてマ ルチパートメッセージの形式で添付したり、再生・復元したりすることができま す。 ファイルの添付の手順は、まず通常のメールを作成して OUT.FLD に入れ、その メールにファイルを「添付」するという手順をとります。「添付」は、まずメー ルを選択しておいて、メニューの「メール」→「添付」を選択するか、Ctrl+T を押します。後は電信八号の指示に従ってください。 エクスプローラなどのドラッグアンドドロップサーバから電信八号にファイルを ドロップすることによっても、ファイルを「添付」することが可能です。 ファイルを「添付」する時、電信八号は、そのファイルの拡張子からファイルの 種類を判定します。テキストファイルであると判定した場合は、単にメールの末 尾に追加します。それ以外の場合は、Base64 エンコードして MIME のマルチパ ートメッセージを作成します。 電信八号がテキストファイルと判定する拡張子は、「サーバに依存しない設定」 のダイアログの「テキストとして扱う拡張子」で設定できます。初期状態では次 のように設定されています。(MIME は添付方法のオプション、,の後ろはエンコー ド方式の情報(省略可)) MIME;.DEN8;.UUE,x-uuencode;.B64,Base64;.QP,quoted-printable 必要があれば適当に変更して下さい。.TXT に半角カタカナや機種依存文字を書 く習慣のない方は、;.TXT も追加すると便利です。 ■接続のコンフィグレーションを、起動後にワンタッチで切り替えられる 接続相手のアドレスや自分のログイン名やパスワードなどのコンフィグレーショ ンを、「電信八号」起動後にワンタッチで切り替えられます。例えば asahi-net と 3Web と Ethernet LAN 上のメールサーバをポンポンポンと簡単に切り替えて 送・受信することができます。 ■新着メールの自動振り分けを、正規表現によって定義できます 任意のヘッダの値を正規表現で指定することにより、それにマッチした新着メー ルを、指定のフォルダに自動的に振り分けることができます。 どのような特徴のあるメールを、どんな名前のフォルダに振り分けるかを記述す るファイルを「フォルダ定義ファイル」といい、インストールした状態では、 FOLDERS.DEF という名前になっています。 この、FOLDERS.DEF というファイルの中身は、はじめ、次のようになっています。 /^X-ML-NAME:.*den8club/i DEN8CLUB.FLD これは、X-ML-Name: という拡張ヘッダに "den8club" (大文字小文字は無視)と いう文字列が含まれていたら、DEN8CLUB.FLD というフォルダに振り分ける、と いう意味になります。 それ以外のものはすべて IN.FLD (これは書かなくてもそうなる)に振り分けら れます。 FOLDERS.DEF ファイルに適当な定義を追加すれば、主題や宛先など、いろいろな 条件で適当なフォルダに自動的にメールを振り分けることができるようになりま す。定義の書き方については、ヘルプに詳しい説明があります。 FOLDERS.DEF ファイルを書き換えたら、デンパチを起動し直してください。 ヘッダの綴りは常に大文字で定義して下さい。 ■自動着信チェック機能 定期的に自動的にサーバにログインしてメールの着信をチェックすることができ ます。 メニューの「設定」→「自動ログイン」か、時計のツールボタンをクリックする と、この機能を実行・解除できます。実行すると、郵便受けのアイコンが現れま す。 サーバ上に新しいメールが来ると、郵便受けの中に手紙が入り、郵便受けが旗を 振りはじめます。 ここで郵便受けのアイコンをクリックするとデンパチのウィンドウがアイコン化 している場合は復元し、新着メールの受信処理が始まります。 「設定」→「サーバに依存しない設定」の「自動ログインで自動受信」をチェッ クしておくと、郵便受けアイコンをクリックしなくても、勝手に受信してしまい ます。 チェックの間隔は、同じく「サーバに依存しない設定」ダイアログの「自動ログ インの間隔」のところに指定してください。 電話線で接続している人が使う場合は、「設定」→「自動ダイヤルの設定」を しておく必要があります。 ■サーバ上のメールの消去 スパナのツールボタンをクリックするか、メニューの「設定」→「サーバ別の設 定」を選択してダイアログを出します。 このダイアログの真ん中あたりに、「受信後もサーバ上のメールを削除しない」 というチェックボックスがあります。 ここをチェックしておくと、受信済みのメールをサーバ上から消去しません。 通常はここはチェックしないで使ってください。受信済みメールがサーバ上にど んどん溜って行くことは、どのマシン管理者にも歓迎されません。 では、どういう場合に非消去モードが必要になるかというと、複数のマシンから 同じサーバと通信する場合です。通常は自宅のマシンとか、仕事上で自分が占有 しているマシンでメールを読み、過去のメールも全部そこに保存しているが、出 先からノートPCでちょっと読みたいとか、作業の都合上、一時的に別のマシン から読みたいというような場合です。こういう場合に、本拠マシンでは消去モー ド、それ以外では非消去モードにしておくわけです。 デンパチは、非消去モードでも一度受信したものを繰り返し見せない設定が可能 です。ないと思って消去しないまま放っておくと、そのうちえらいことになりま す。一日一回は本拠から消去モードで受信して下さい。あるいは、本拠マシンに 保存したいメール以外を、出先から一時的に消去モードで受信して下さい。デン パチは、受信するメールを個別に選択できます(「受信したいメールの選択・確 認」の項参照)。 なお、非消去モードにおいては、受信済みメールかどうかを調べるために余計な 通信が発生しますので、消去モードの場合より受信に要する時間が少し長くなり ます。 ■キー操作 メニューにあらわれず、Windows の常識でもないキー操作のリストです。 Ctrl+F6 次のフォルダをアクティブにする Shift+Ctrl+F6 前のフォルダをアクティブにする (これらは、TabおよびShift+Tabで代用できます) Alt+A スレッドの表示でスレッドの全メールを選択する ■メールのステータス 受信系フォルダでは、 未読→(既読)→(要返信)→返信済み これを右クリックで次々変更することができます。 「要返信」以外は、受信、読む、返信するという通常の動作で自動的に変化しま す。 送信系フォルダでは、 未送信→送信済み これを右クリックで次々変更することができます。 送信すれば自動的に変化します。 受信系フォルダでは未読メールを含むフォルダ、送信系フォルダでは未送信メー ルを含むフォルダのアイコンは、赤い色で表示されます。 ■APOP POP3 のパスワードを生のまま流さない認証方式で、APOP というのがあります。 @NIFTY などがこれに対応しています。会社や学校などでも、外部からのアクセ スにはこれを求めるところがあるようです。 アカウント別の設定で設定できます。 ■テンプレート 送信時と返信時に、メールの原稿の雛形(テンプレート)を自動的に選択して使 用できます。 ●テンプレートファイル メールのヘッダ・本体・署名など、原稿の定型部分を定義できます。これをテン プレートと呼びます。テンプレートには、決まった文書だけでなく、いくつかの 定義済み変数によって、相手の名前や、返信対象メールの内容などを取り込むこ とができます。 テンプレートファイルのサンプル、 send.cmp (送信時のテンプレートのサンプル) den8club.cmp (送信時のテンプレートのサンプル) reply.cmp (返信時のテンプレートのサンプル) repld8cl.cmp (返信時のテンプレートのサンプル) forward.cmp (転送時のテンプレートのサンプル) forwmp.cmp (転送時のテンプレートのサンプル) が、デンパチディレクトリにあるはずですから、それを見て、真似して作ってく ださい。 ●テンプレート定義ファイル 更に、テンプレートを数種類用意し、発信時には宛て先から、返信時には差し出 し人などから、適当なテンプレートを自動的に選択できるようにしました。どの ような宛て先・差し出し人の場合にどのテンプレートを使うかを定義するファイ ルを、テンプレート定義ファイルと呼びます。 テンプレート定義ファイル、 send.def (送信テンプレートを選択する定義ファイル) reply.def (返信テンプレートを選択する定義ファイル) forward.def (転送テンプレートを選択する定義ファイル) が、デンパチディレクトリにあるはずです。自分のテンプレートを作成したら、 送信時用のテンプレートなら send.def に、返信時用なら reply.def に、 転送時用ならforward.defに定義を追加してください。 なお、テンプレートについてはヘルプに詳しい説明があります。 ヘルプの検索機能で、「メールの雛形(Template機能)」を引いてみてください。 ■住所録(アドレス帳)とヘルプファイル アドレス帳は、機能の強力な外部プログラム Alias.exe と、簡素な形式の内蔵 アドレス帳、両方が用意されています。デフォルトでは Alias.exe を使うよう になっています。内蔵のアドレス帳を使いたい方は、Alias.exe を削除するか名 称変更してください。 ヘルプファイルは、.chm 形式(HTML Help)で用意されています。もし、HTML Help がご覧いただけない環境の場合は、公式サイトにHTML版が掲載されています。 (お持ち帰り用のアーカイブもあります。) ■強力なエイリアス機能(Alias.exeを使わない場合) Alias.exeを使わない場合、強力なエイリアス(別名)が使えます。 どのメーラーにもアドレスブック、ニックネームなどという名前で似たような機 能がありますが、「電信八号」のエイリアスは、より強力です(mh とほぼ互換)。 エイリアスのエイリアス[のエイリアス...]ができるので、高度な宛て先管 理が可能です。 こんな感じです↓ 友達 : 飲み友達, 仕事仲間, 御学友, 中山君, ping@pong.ac.jp 飲み友達 : foo@bar.co.jp, king@kong.or.jp 仕事仲間 : プロジェクトX, プロジェクトY 中山君 : 中山様\ , なかりん\ ... (もちろんアドレスは全部でたらめです) mh とほぼ互換ですので、mh ユーザは alias ファイルを流用できます。その際、 改行をエスケープするバックスラッシュは不要ですから取り除いて下さい(ある とエラーになります)。逆にスペースは無視されますから、スペースを入れたい 場合は上記の「中山様」の例のように、スペースの直前に円マーク(バックスラ ッシュ)を入れてください。 ■おまけ TRASH.CAN のアイコンをゴミ缶にしてみました。メールをドロップすると一旦フ タが開いて、太ります。 ■■V1.7b2以前からお使いの方へ V1.7b3 以後、アカウント別の設定(Configuration)ダイアログの、メールアドレス (From)のテキストボックスの意味を変えました。詳しくは、to16user.txt を ご覧下さい。 ■■デバッグ・改造履歴  History.txtをご覧下さい。 ■■入手方法 電信八号の最新版は、次の Web サイトから入手可能です。 http://www.denshin8.jp/ ■■おわりに 稼動実績もだいぶ増えてきましたが、まだ、万一がないとは言えません。 最悪の場合、未読メールが消えてしまうということもないとは断言できませんの で、そのあたりを頭のすみっこにちょっと置いといて使ってください。(実は、 この点については売ってるメーラーも含めてみな同じことが言えるんですけどね) 電話線&常時接続インターネットユーザの味方「電信八号」をよろしく! なお、「電八倶楽部」という、電信八号のユーザーさんたちのMLがあります。 http://www.denshin8.jp/den8club.html に、入会の案内がありますので、それをご覧ください。